ft ダートトラック通信

二輪、四輪の文化、生活、ダートトラックの情報をアメリカ・インディアナ州インディアナポリスから発信。

近況ほか

lbnnoldtwn.jpg
レバノンの旧街風景


夏真っ盛り。皆さん、オートバイと楽しくお過ごしでしょうか?








GNC(全米選手権)参戦用のNC700xフラット・トラッカーですが、エンジンが(車体から)降りたままです。現在ご報告できる事は、9月初週に行われるGNCスプリングフィールド戦への見通しは立っていないという事です。


以前の仕様では7秒落ちのラップ・タイムを前後して走るようなレベル。この目標基準を出すために出場したんですけれど、あまりに力不足です。全開時間の長いマイル・トラックでこのまま再び出場しても予選すら通りません。




さて、目標出力100馬力のために部品はチューンアップ・パーツを全てデザインから製作する必要があり、現在各々チームにお願いし動いてもらっています。



こればかりはスペシャリストへお願いするのが最もたる選択なので、全てを一流の方々にお願いしています。





冗談のようですが、冗談抜きで「おお!! 引き受けてくれるのかデューク東郷!? ありがとう!」 の世界です。
然るに$$$もゴルゴ級とはいいませんが、スピード・メーター、タコ・メーター共にレッドゾーン振り切れてぶっちぎり。



「トップ・カテゴリー」のマシンを製作するというのはそういう事で、妥協する訳にいきません。



これはモータースポーツに限らず、ありとあらゆるスポーツの中にある話でしょうし、大して面白くもないからここまで。自分に出来る事を精一杯やるだけです。



企業さんや応援してくれる皆さんにご協力をお願いする事もそのひとつですが、これはまた。



まあ、面白いじゃないですか。NC700xがとんでもない速さで走ったら。トヨタさんだってWRCに参戦している車はスポーツ・カーではなく、ヴィッツだったりする。NCを選んだのは本当にタイミングがたまたま合っただけです(笑)。とにかく進めます。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以下の記事は、TWのオーナー、ダートトラック・ファンへ捧げます。



midamspdwypit2.jpg

ミッド・アメリカ・スピードウェイ レポート



7月16日。オイル交換を行い、ミッド・アメリカ・スピードウェイへ向かいます。


快晴の暑さで、プラクティス中の路面はカラカラのドライ。これはタイヤがとても滑りやすい路面になる事を意味します。重量車やハイパワーマシンにはむしろ難しい路面です。


TMRキャブを装着したFTWは力強く、速くなりました。乗ってて楽しい。

とにかく走らせるとマシンが軽い。以前走らせていた時に感じていた車重やホイール・マスの重たさ、もったるさがない。これまでできなかったパワー・スライドでの旋回もしてのけます!  これはキャブレターのみならず、K&Nフィルター装着やエアクリーナボックスの撤去などトータル・チューンアップの成果でしょうが、自分でもこの違いにはちょっと驚いています。(数字で表れる部分は僅かでしょうが。)


空冷4スト198ccエンジンだからって、キッチリやれば走るもんですね。



さて話題を戻して、プラクティスの時から感触は良かったので、余計な手を加えず走る事としました。





ヒート(予選)レース:
自分のレース直前にトラックに散水をしたため、3ターン進入ライン上の一部が全くタイヤの食いつかないウェットに。(こういうのはローカル・レースに結構起こりうる事。)ホール・ショットを獲って全開で飛び込んだのでフロント・タイヤをすくわれましたがなんとか姿勢を保ち、以降を逃げ切りました。後で2位フィニッシュしたライダーに「後ろから見てて絶対転ぶと思った。自分もそれくらい滑った。」と聞きました。アブナかった。


メイン・レース:
日が沈んで路面の乾き具合も落ち着き、硬く締まった土質に変化していたのでトラクション(タイヤのグリップ?)も安定していました。ホール・ショットを奪い、以降は落ち着いて路面とマシンに集中し走りきりました。




メイン・レース両方とも一位でフィニッシュ。今季参戦初優勝です。非公式戦だろうが嬉しい。






と喜ぶのもつかの間実は、ここまでやってきてさすがに見えた事がありました。




わかりやすく二点だけ。


⭐︎「超初心者向けマシンとしての良さが減ってしまった。」

・もちろん今でも初心者用マシンとして最適ですがこのマシン、「初めて乗ったその時からダートトラックを楽しめる。」仕様だったのが軽量化とパワーアップで限界が上がってしまったため、きっちり荷重操作ができないと足元をすくわれ易くなりました。エンジン・ブレーキも以前より弱くなってしまった事が重なりアクセル・コントロールと体重移動の難度が上がってしまいました。


⭐︎「18インチ・前タイヤのトラクション不足」

・元々軽量・小排気量バイクはフロント・タイヤも力づくで使っていく、もしくはそういうハンドリングに仕上げますが、以外とあっさりネを上げました。このFタイヤではここまでが限界。ダンロップK180を19インチにする事でコントロール性は上げられますが、速度レベルを上げるとなるとレーシング・タイヤを選択する事になります。←これをやるとフロント・フォーク、トリプルツリー、フレームの剛性など、ライダーへのハンドリング全てに影響が出ます。更にこれを対策していこうとなると、もはやTWの原型を失っていきます。✳︎あくまで「レーシング・タイヤを装着した相手と走る前提にすると」という意味で、バランス自体はとても良いものです。
20160717_144338.jpg
フロント

twrrtireaftrace1.jpg
リヤ


チューンアップのアイディアは実にまだまだ沢山あるのですが、自分の中で「これはちょっと待て。」信号が点灯。

中古車なら最安の部類で入手できるTWで、そんなマシンでもダートトラックは楽しめる。オーバルは速く走れる。バイク操作の基本は身につけられる。これらを示す事を主眼で製作したマシン。そもそもが速く走らせようというのはどこかユーモラスになってしまうTWをこれ以上速く(難しく)してどうすんのか? 本当にそれ程の仕上がりになってしまったんです。クラッチのキャパシティも一杯になっているようです。(容量を増やせばよいだけですが、シンプルな良さがTW、極力部品は足さない方向で進めています。)




7/30 次戦

この日はなんと朝からお腹の調子が…体調を崩したままの参加となりました。そこに駄目押しマッド・ドッグ・クラス戦線異常アリ! オハイオ州でのローカル・レースが早朝の豪雨でキャンセルになったため、参加予定のライダーがこちらへ大挙して流れてきたのでした。そのマシンの本気度たるや、こちらも100%本気で走らないと勝てるかどうかのポテンシャルをもったマシンばかり!


mddgmidam.jpg


GOPRO撮影もプラクティスのみとし、レース、体力の温存に専念しました。

ブレが酷く見づらい点はご容赦ください。


昨年痛い思いをしているのでとにかく気を抜かずにプラクティスをこなし、ヒートレースを迎えます。路面コンディションは表面がカラカラに乾いており、この日の中で最も滑りやすい状況でした。ホール・ショットを獲ったものの赤旗中断、スタートをやり直してもう一回勝負。なんとか切り抜けます。がしかしギヤが違うんじゃないかという程路面がスリッピーで、正直ペースは抑えて走らねばなりませんでした。そこでターンの度に後ろからつついてきたのが、CRF100のチューンド・マシン。このマシン格下マシンなどと扱うのはとんでもない。150ccに排気量を上げ、前後をCR85の足回りに移植しマキシス社のレーシング・ソフトコンパウンド・タイヤを履いた本物マシン。抑えながらなんとか逃げ切った形です。



メイン:日が沈んでからの決勝、路面はすこし湿気を帯び、グルーヴもできて安定しましたが、今度はKLX125にホールショットを奪われます。別のヒート・レースから上がってきたライダーです。そもそもKLXがスタートからその速さはどういう事!?という疑問は置いといて追跡にかかりますが、レーシング・タイヤを装着したマシンはとにかく速い。タイヤを滑らす事なくレールに乗ったように走っていきます。軽い車体でコーナーリング・スピードが高いのと、エンジン・チューニングが重なってとにかく追いつかない。FTWは重量が重いのと、ストリート・タイヤのグリップレベル。タイヤがズルズル滑るままなんとかくらいついていくのが精一杯でした。「これは残り周回を考えると逃げ切られてしまうか」…と思ったところ、バックマーカー(周回遅れ)2台のバトルが見えてきました。彼がこれにつっかかってしまった一瞬を捕らえ、トップにでます。以降、自分に鞭打って全開で走りましたが、喰らい付いてくる彼も右に左に揺さぶりをかけてなんとかパスしようとしてきます。これをなんとか抑えてチェッカー。このクラスでこんな辛勝は初めてです。



速いバイクに勝って終わったので嬉しかったですよ。観ている皆も楽しんでくれたようです。


ただ現在のFTWの仕様で彼らに勝ち続ける事が難しいという現実も学びました。



さて、今後ですがこのマシンには別のライダーに乗ってもらおうか等、いろいろ検討しています。何もかも後手に回ってしまっているのですが、GNCマシンの開発にもう少し注力したいのと、自分を次のフェーズに進めるためです。



ただTWに夢を託しているファンが老若男女問わず世界にいて、メールを頂戴する事もあるのでどこかでそういう希望は残してあげたい。
TWdaze.jpg
TWだってライダーを鍛える事はできます。モーター・スポーツを楽しめます。逆にそういうモーター・スポーツがあってもよいではないかと思うのです。



考えてみるとTWってすごいです。ドラマでブームが起きて売れたといってもそれは西暦2000年以降の話。デビューは1987年ですから13年は超不人気車として、それでもヤマハさんは作って売り続けてきたんですよね。

長年のセールスと、ブームに火がついた事とで中古車、中古部品市場も潤い、本当に誰もが入手出来るマシンになりました。

時代背景はありますが、「継続は力なり」のひとつの例をヤマハさんは示してくれたんですね。感謝です。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ダートトラック裏話:

FTWRBRKSH.jpg
リヤのブレーキ・シュー画像です。

このシューは2015年のレース・シーズン以前に新品に交換したものですが、このブログを書いている2016年の8月現在、未だにアタリ(慣らし)も終わっていないほど磨耗痕が見られません。リヤ・ブレーキをほとんど使用していない事がお分かり頂けると思います。


フロント・ブレーキを持たないダートトラック競技ですが、唯一のリヤブレーキも車体を減速させたり、停止するためには使用しないためこのように長持ちします。(ライディング・スタイルやマシン、レース・トラックにもよります。)


リヤ・タイヤは激しく磨耗する(✳︎1)のに対して、全く消耗しないブレーキ。 面白いでしょう?



このレベルにおいては、ダート・トラックというのはランニング・コストに優れた競技ですよ(笑)。いかがですか?



(✳︎1)そんなリヤ・タイヤもコンパウンドが硬いがため長持ちし、2シーズン目の使用に突入してます。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://furuhashiracing.blog.fc2.com/tb.php/662-9dd77d9b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad