ft ダートトラック通信

二輪、四輪の文化、生活、ダートトラックの情報をアメリカ・インディアナ州インディアナポリスから発信。

10月9日 Mid-am Speedway


この日はレースだった。数少ない走れるチャンスをもらった。





先日足だけ仕上げたこのヤマハだけれども、バラしたついでにあちこちを調整し直していて、正直テストしたい、スピードを比較してみたいという気持ちがあった。


オーナーはアラバマに出張してしまって不在。連絡をとって説明したら「やっといてくれ。」のゴーサイン。僕はエントリーを決めた。




懐事情で450ccクラスのみ。1ラップも無駄にできない。



トラックには、マック・ダディ・レーシングのジョージやGNCライダーのアイオン・ステアーがいて、GNC本番用マシンを持って来ていた。レースすればいい物差しになるのでこれはいい。



しかしプラクティスに入り、今の自分を思い知る事になる。

どういう事かというと、多少の間レースをしていなくとも体調さえ整えてあれば、マシン・コントロール能力というのはそう問題ない。が、レースというのはマシンのコントロールを競うのではなく、タイムや、順位を競うもの。レース勘、勝負勘ともいうけれど、真剣勝負を常に続けている事でシャープでいられる感覚がある。ダートトラックは1/100秒の世界での勝負だから、この感覚というのは致命的になる。


これには毎週レースを続けていた時の自分自身と明らかに開きがある。僕は今どんなマシンでもそこそこのバランスを出し、ある程度のスピードには持っていける。だがそれだけでは、このダートトラックという本当にタイトなレースは勝てない。


プラクティスを走り否応なくレースモードに突入したことで、始めてこのマシンが僕にとって自由に戦えるマシンでない感覚を得た。戦えなくはないが、バトルでの融通が効かせられない。


あれれ、苦しい。


自分の感覚をすぐに戻せない事も分かっていたし、マシンにできる事も限られていた。ダートトラックにおいてギヤリングはハンドリングを左右する非常に大切な要素なのだけれども、ホイールの異なるこのマシンには制約があり、チョイスが限られていた。


ヒートレースが始まるまでの間は随分時間があったはずだけれども、ずっと選択に悩んでいた。結局このレースをテストとある種割り切り、このままのギヤリングでいってみる事にした。ヒートでうまくいかなかったら、メインで変えてみればいい。


ヒートレースを迎える、周回は6ラップ。

グリッドは選択の余地なく一番外。スタートは春先に乗った時の最悪のスタートからすると良かった。ターン1に進入していくのだけれども、一番インのいたライダーがみるみる膨らんでくる。外にいるライダーごと押し出してきて、前がつっかえる。クロスさせようにも、僕のイン側にもライダーがいて、彼まで膨らんでくる。行く場所がなかった。ポシションをとれるまで外を回るしかなかったし、得た時には一番後ろにいた。

まくろうにもやっぱりキツかった。←この言葉が本当にぴったり来る。あれこれ持てる力を使って詰めようにも、ショートトラックのこの路面で抜くまでには至らない。


あっという間に6ラップのヒートは終了した。


メインまでの間に、僕はファイナルギアを以前の丁数に戻す事にした。今よりマシになる事に賭けた。



メインレース。セカンドロウからのスタートになったものの、また随分いいスタートを切る事ができた。一列目スタート連中の団子の中に飛び込む。

「今の僕と、このマシンにできる事をやろう。」

と決め、落ち着いてロウ(=イン)に張り付こうとしたが、このスタート直後のポジション取りこそ、ダートトラックレースにおいて最も難易度(危険度)の高い側面ではないだろうか、混乱の中小さなミスもあり、3、4位前後争いの団子からずるずると後退し、レース周回半分を過ぎる頃になって始めてひとつ前のライダーに照準が合った。

ギヤリングを戻した事は正解だった。が、バトル・レベルになるとこのマシン、体重の異なるオーナーに合わせてセットしたので、やはり僕では姿勢融通をとりづらい。走行ラインを理想的に持っていけず、前に詰めるどころか後ろからつつかれる状態になっていた。意地を張って踏ん張る。


最終ラップのターン1で、真後ろにいたライダーがラインをクロスしてきた。読んでいたので僕はインを締めたが、このライダーはそのままインに突っ込んできた。体とマシンが接触したが、それでも減速しきれず、そのまま僕をコースのアウトまで押し出して曲がっていった。「寄り切り。」接触自体はショート・トラックでのレース中はよくある事だけれど、明らかにオーバー・スピードだった。順位を最後尾に落としてフィニッシュ。



気持ちが落ち着くのには少し時間がかかった。どうであれこのテでリザルトが翻る事はまずない。吠えて噛み付けばさらに負けを認めるだけ。こんな苦汁も随分と味わってなかった。



色々な背景があってこの気持ちがある。今はただこの程度の次元にまで落ちている自分が許せない。多少頭を冷やしてから思う事は、レース前に自ら築いた原因であり、その中から選ばれていた結果だという事。マシンがどうこういっても、もっと僕自身で頑張れる部分があったはず。他のライダーのせいにしているようなレベルでない。



「このままで終らせない。」



そんな気持ちをまた噛みしめた。今は、レース活動は何もかもどん底だとしても、あきらめてはならない。何をすべきかは見えてはいる。どうしたら実現していけるかのジレンマにいるだけ。



冒頭、テストと割り切ると書いたけれどもマシン、ライダーともそういう点ではひとつの成果を作った。今回はこういう勉強だった。中途半端な満足を得るよりいい。そもそもオーナーのために合わせて仕上げた足なので、それはそれで本人がどう乗るかを見てみたい。自分だけの物差しで全てを言い切れない。



期待を裏切り続ける史上最低のプロ・エキスパートライダーだとは思う。それでもこんな自分を支えてくれる人が日本とアメリカにいる。もっとマシな結果を載せ、喜んでもらえるようなりたいし、僕もレースを走りきったら笑顔でいたい。


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God Speed Dan.

コメント

No title

ともあれ復帰おめでとう。
こうゆう記事をいちばん待ってたよ。内容はともかくうれすぃ。( ゚∀゚)



満足できる内容を引き出すにはたくさんの条件をそろえなければならないね。それはひとつひとつ積みあげても数えるほどしかチャンスはないことだから。


アタシも今んトコ悔しい思いが10/10回ダス。(ToT)/
負けから始まるのだっ。

  • 2011/10/21(金) 13:31:00 |
  • URL |
  • #222 #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

No title

ありがとう!

まったくだ(笑)。次いってみよう!

  • 2011/11/11(金) 12:18:00 |
  • URL |
  • 43koji_furuhashi #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

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