ft ダートトラック通信

二輪、四輪の文化、生活、ダートトラックの情報をアメリカ・インディアナ州インディアナポリスから発信。

Springfield Mile



さて、マイル戦。
この日の天候は素晴らしかった。朝は程々に曇っていて、日中は晴れているけれども暑くない。風が少し。

路面の湿気を保つのに気温が高いと(すぐに乾燥して)苦労するから、そういう意味ではこのクレイトラックは完璧に仕上げられていた。

(ただ、ライダーに言わせると最終的には風と湿度、日射の影響で、路面自体は「ドライ・スリック」のスリップの大きい路面状態になったそうだ。)


シリーズ戦が終盤を迎えて、それなりにポイント争いをしているトップグループの緊迫感が見えてきた所なんだけれども、マイルはマイル。レースはレースで、多少ニューフェイスが増えたものの、トップ・グループの顔ぶれは変らない。#1ジャレッド・ミーズ、#5ジェイク・ジョンソン、#2ケニー・クールベスJr...常連が決勝へコマを進める。



インディ・マイルで勝ったカワサキに乗る#42ブライアンはここでも絶好調のままで、ヒートから決勝まで進む。

前夜のショートトラックでの走りがスゴ過ぎた#4クリス・カーも、スプリングフィールド・マイルはさらに輪を掛けて好調。



この時点でポイント・リーダーだったドゥカティに乗る#3ジョー・コップは、もちろんトップグループにいるのだけれども、シリーズ・ポイントを引き離しにかかるのに躍起。もちろん本人がキャリアの中でここで一度も勝っていないのも後押ししているだろう。ピットではずっとシーズン初投入だったシャシー、サスと、大パワーのバランスを追求していた。




はしょるけれども、ヒートレースでのドラフティング・バトルを幾つか楽しませてもらった後、決勝戦で最後に笑ったのは#42ブライアン・スミス(カワサキ)だった。


ドラフティング合戦の集団から抜きんでて逃げる事はなかったけれど、レースを終止リードした。#4 クリス・カーが食い下がっていたのだけれど、「マシンのリヤブレーキをレース中盤に失ってしまいノーブレーキで走る羽目になった。こうなると他車との接触を避ける事が重要になってきて、ドラフティングのためのライン調整もできず、攻めに徹し切る事ができなかった。」とコメントしている。(←それでもこの仙人はここの難しいレースを2位でフィニッシュしている。)



あれこれ各ライダーのスプリングフィールド・ストーリーがあるのだけれど、そこはもう一人では追いきれないのと、素晴らしい動画があるのでそれを見て楽しんでもらえればと思う。

リザルトはこちら








話は変わるけれど、レースが無事終了しピットを歩いてたら、僕が初渡米した時に、大変にお世話になった方に10年ぶりに再会することができた!(いや、正確には7年ぶりだ!)

初渡米した時、右も左もわからずに飛んできてしまった僕が、アメリカの良心を感じる事ができたのはこの人のおかげで、偶然にここで再会できた感激のあまり、あらゆる事が頭の中から吹き飛んでしまった。憶えている限りの事を書いているけれど、ワシントン州スポケーンから「初めて」はるばるドライブしてきたそうだ。「ドライブで三日かかるから、もう発たないといけない..。」という事で長くは話せなかったのだけれど、本当に嬉しい再会だった。(写真撮るの忘れてしまった。。)大恩人なので来年はぜひインディ・マイルに招待したい。




GNC後日談:#7サミー・ハルバートが、土曜日のショート・トラックで「他車を巻き込む危険なライドをし、クラッシュを招いた。」という事で、次戦のミネソタマイルの出場停止処分になった。時点ではシリーズ・ポイント・ランキング5〜6位に位置してポイント争っていた中で、これは手痛い処分となった。




次回はも少し撮った写真を紹介します。






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ここからはビール・トーク。








今回の結果が証明していると思う。


インディ・マイルでの勝利といい、ビル・ワーナーチューンのカワサキは、ハーレーXR750にアドバンテージをとっている。ブライアン・スミスはここスプリングフィールド・マイルでの優勝経験もあり、そのウデはもう誰もが知る。完全勝利としていい。






ホンダ・ファクトリーが1980年代に勝ちまくって撤退してから、以降GNCダートトラックレースの世界はずっとハーレーの世界だった。


一時ハーレーは、相対的に小さな会社であり、巨大な日本のマニュファクチャーをダートトラックでやっつけるのがある種、アメリカのカタルシスだったと思う。それ自体は面白い考えだし、挑戦する姿勢は素晴らしい。

がしかし「ハーレーがルール。」となりきってしまい、2000年のスーパートラッカーシリーズ以降、マシンについてはつまらない時期が続いた事は事実だ。「勝ちたかったらハーレーに乗る事。」これがルールだった。今でも基本的にそうだ。アメリカ・スズキが、#5ジェイク・ジョンソン、#33JRシュナベルをもってファクトリー参戦しても勝てなかった。(※とはいってもスズキは、ジェイクをGNCシングルスのチャンピオンにした。2006年以降、レース場は黄色いマシン、RMZが沢山増えた。)...イロイロあった。


しかし経済の停滞はそれを変えた。日本企業がガンバッてニューマシンをリリースしていく中、ハーレーという企業は、レースに関して何もしなかった。ダートトラックの分野では「ルール」だったから必要なかった。


ハーレーのランニング・コストは凄まじく、「一部の人間のための一部のレース」としてシラケないために、かといってアメリカン・スポーツであり、ハーレーの活躍の場を残すために、運営側も頭をひねりがらレース・ルールを模索していたと推測する。それでも減速していく経済が、参加側の人間や観客を締め付けて、ここはもう待ったなしの策が必要でいた。

今年、GNCシリーズの運営はAMAからデイトナ・モータースポーツ・グループ(DMG)に変り、「レースをもっと面白くする事」に主眼が置かれたルールになった。そして今シーズン、GNCではドゥカティが優勝し、カワサキが優勝した。


6000ドル前後のプロダクション・ベース・マシンが、3万ドル超のレーサーに勝った。



将来的には、751cc以上の排気量を持つエンジンは、エントリーが出来なくなる事が既にルールブックに記載されている。


ダートトラック・シーンが古き良き時代のビンテージ・クラシック・レースとなっていくのか、それともさらなる未来の二輪の姿に融合していく方向であるのかどうか...。今、アメリカでは運営、参加側を含めてどう進んでいくか見極める時期にきている。



ハーレーXR750は格好いい。僕にとってハーレーとはこのバイクを差す言葉だし、とにかく最もクールなハーレーだ。が、新しいレース・マシンを世に問う時期がきていると思う。難しいことは重々承知だけれども(←作って売るにしても$が異様にかさんでは意味がない。)、日本のマニュファクチュアはそうして時代を作ってきた。


「未来への挑戦。」
国、企業が生き残りを賭けるのなら、このマインドをなくしてはならないと思う。(なんだかやたらでかい事をいっているけれど、要は自分の事だったりもする。)


例えいつの日か、全てがエレクトリック・モーターである事が常識となり、レシプロ・エンジンで走る映像に滑稽さを感じて苦笑いする日がプロ・ダートトラック・シーンにやって来ても。



戯れに聞くけれど、それは何年後にくる話だと思う?

コメント

No title

そーそー。バイクがすべて電動になる日はきっと来るんだろうね。

”すぅぃ~~~ん”て静かに時速300キロで走り抜けられても・・・(´Д`|||)qショボ

  • 2010/10/30(土) 10:31:00 |
  • URL |
  • #222AKIRA #79D/WHSg
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